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Just another Daily SKY Sketch 気象予報士ブログ

史上最強の勢力でフィリピンを直撃した台風13号は
台湾の南西海上という遠く離れた位置から、思わぬ形で日本に被害を及ぼしました。
「台風+前線=大雨」の図式が奄美地方に過去前例なき豪雨をもたらしました。

奄美大島の中心地となる名瀬では24時間雨量が650ミリ!!という
観測史上最大級の豪雨を観測しました。10月平年雨量の3倍に匹敵です。
(鹿児島県設置の雨量計では住用村では800ミリ超)

また奄美市や大和村などでは解析雨量120ミリ以上が断続し、
各地で道路が寸断、浸水や氾濫により建物屋上や学校に取り残される人々も…

11時30分鹿児島県で記録的短時間大雨
奄美市付近で120ミリ以上
大和村付近で120ミリ以上

13時鹿児島県で記録的短時間大雨
奄美市付近で120ミリ以上
大和村付近で120ミリ以上

15時鹿児島県で記録的短時間大雨
奄美市付近で120ミリ以上
瀬戸内町付近で120ミリ以上

【24時間最大雨量】
1 鹿児島県 名瀬 648.0mm (23:20) [観測史上1位の値を更新]
2 鹿児島県 古仁屋 291.5mm (21:00)
3 沖縄県 真栄里 253.5mm (13:10)

【最大3時間降水量】
1 鹿児島県 古仁屋 192.5mm (14:50) [10月の1位の値を更新]
2 鹿児島県 名瀬 162.0mm (16:50) [10月の1位の値を更新]
3 鹿児島県 伊仙 111.0mm (13:40) [10月の1位の値を更新]

ニンジン雲の世代交代 (国交省レーダHP 14:00)

ニンジン雲の世代交代 (国交省レーダHP 14:00)

まさに「台風+前線=大雨」の構図 (気象庁 赤外衛星)

まさに「台風+前線=大雨」の構図(気象庁 赤外衛星)

きょうも高気圧の中心が北に偏る「北高型」、
また高気圧の南縁となる本州の南海上には前線も横たわるため、
これに近い地域ほど雲が厚くなります。

東~西日本の太平洋側ではどんより雲に覆われてスッキリしない天気が続くでしょう。
一部では雨がぱらつくかもしれませんので、念のため折り畳み傘があった方が安心ですね。
北陸や東北の日本海側では、陽射しがあるかもしれません。

先述の奄美地方を含めて南西諸島は湿った空気、北日本は次々と通る上空寒気の影響で、
ザーッと強い雨にご注意ください。

相変らずの北高型

相変らずの北高型

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