けさ5時7分頃、静岡県で震度6弱の強い地震がありました。
台風9号は予想よりも南のコースを辿り、想定よりも雨量は少なくて済むと思い
スヤスヤ寝ていましたが、ただならぬ揺れにすぐに目を覚ましました。
まず緊急地震速報で静岡の地名を見たとき、
ついに「東海大地震」か…と一瞬思いました。
よりによって偶然にも台風最接近の静岡を襲った強い地震ということで、
稀に見る複合災害として、激しい雨による土砂災害も懸念されました。
実は2日前(8月9日19:56)にも東海道南方沖を震源とするM6.9の地震があって、
(場所や深さが違うので今回の地震と直接の関係は無いと思われる)
そろそろ活動期に入ってきたのかな…と思っていた矢先なので心配しました。
なお気象庁での判定会議の結論を踏まえ、
携帯電話向けに以下の地震解説を付しました。
★★★★★★
11日05時07分頃駿河湾を震源とする地震が発生し、
静岡県で震度6弱の大きな揺れを観測しました。
今回の地震は沈み込むフィリピン海プレート内部で発生した「横ずれ型」と見られますが、
一方、従来より懸念されている『東海地震』はフィリピン海プレートが
ユーラシアプレートの下に潜り込むプレート境界で発生する「逆断層型」の地震で、
今回よりも規模(マグニチュード)が大きく、深さが浅いところで発生するため、
より広範囲でさらに強い揺れとなり、大きな津波が発生すると想定されています。
以上のように、今回の地震は、
従来より想定される東海地震とはメカニズム、規模ともに異なるため、
結びつくものではないと考えられます。
当初は今回の地震が東海地震の想定震源域付近で発生したことから、
気象庁では東海地震との関連性について検討されましたが、
地殻変動の観測データの調査結果から、両者の連動性は見られないという判定がなされ、
11日11時10分に「東海地震観測情報」として気象庁より発表されました。
★★★★★★
台風9号は伊豆諸島を通過ののち、東の海上に離れていきました。
今回はいきなり日本近海で発生したもので、
当初気象庁の数値予報では表現されないものでしたが、
今シーズンは台風発生ペースが少なく、海水が掻き混ぜられずに暖まっているので
今後も日本近海の発生又は大型化・勢力の強化を懸念しなくてはなりません。